*自分と世界を変えるための読書と音楽*

書籍、曲のレビューが主になります。流行っているものだけでなく、これからの時代を生きていくために必要なこと、未来のことを考え、備えることができるブログにしたいと思います。読んでくれた方と一緒に考えることができれば嬉しいです。

君の膵臓を食べたいー住野よる 感想

 

インパクトのある タイトルと綺麗な表紙で店頭に並んでいたこの本が目についた。

読んだのはKindleだけれど。

 

簡単にいうとカニバリズムの話だ。

人の臓器を食べるのが大好きな主人公。

特に生の膵臓が大好物。

主人公が恋をした女の子の膵臓を食べるまでの話。というのは冗談。

 

ある日、友達がいない男の子が高校のクラスメイトの女の子の秘密を知ってしまう。

その女の子は明るくて、人気者で、主人公とは正反対な性格。

お互いに自分にはないものを持っている二人は惹かれ合っていく。

秘密の共有もあり二人の仲は縮まっていくのだが、その秘密がやっかいなのである。

この秘密は本編の序盤でわかるため、特にネタバレにならないから書いてしまうが、

なんと女の子は膵臓の病気にかかっており、余命がわずかなのである。

それがタイトルの言葉へと繋がっていく。

 

恋人が病にかかっている物語は多くあるだろう。

そういう作品に触れる度に『死』は身近にあるものだということ感じさせられる。

私は普段自分が死ぬものだとは思って生きていない。

もちろんいつかは死ぬとは思っているが、少なくとも後何十年かは生きているだろうと漠然と考えている。

スティーブ・ジョブズが母校の生徒へ向けたメッセージの中で、

今日が人生最後の日なら、今日することは自分がしたいことだろうか?

と言っていた。

死を受け入れていることで、自分の人生の選択肢をより良いものにできるだろう。

明日死ぬと思えば心が楽になることもあるんじゃないだろうか。

 

あら、ららら、物語の内容からだいぶ逸れてしまった。

とりあえず、内容は高校生の男女の会話やデートが主である。

ベタベタな甘い雰囲気は味わうことができる。

 

文章については好きな文章ではなかった。

特に主人公のジョークは寒いものがある。

友達がいない主人公だからかもしれないが。

会話が多い割に会話が面白くない。

私は文章の上手下手についてはよくわからないから好みの問題であると思うけれど。

 

結末については

そうきたかと。

 

話題の今、読むべき本だと思う。